今回は、「住み続けながら家を売る?いっそ引っ越す?」どちらがいいのか検証します。
家の売却を考えた時、住み続けながら買主を探すのか、いっそ空き家にしてから探すのか…、どちらの選択が「より早く希望価格で売る」ための正解なのでしょう。
空き家だと有利で、居住中は不利?
一般的には「空き家」にした方が売れやすいと言われています。
買主、売主、不動産会社にとってメリットが大きいのが「空き家にする選択」なのかもしれません。
だからといって居住中には売れない、販売価格を下げねばならない、という訳ではないです。
住み続けながら買主を探す場合
「早く希望価格で売る」ためのメリット
物件の良い点を直接アピールできる
実際に住んでいることは、買主に物件をアピールするうえでメリットです。「ここからの眺めはいいですよ」「風通りがとてもよくてエアコンがいらないくらいです」「間取りも工夫されていて家事がしやすいです」など、物件の気に入っている点を直接アピールすることができるのです。
実際に住んでみないと分からない点は、不動産会社に全てお任せするよりも、より正確に伝えることができるのではないかと思います。結果、早く希望価格で売れることに繋がります。
すぐに対応ができる
内覧希望者がいた場合、不動産会社とやりとりし、当日すぐに内覧の受け入れができます。
一旦引っ越し、売買契約が成立するまでは自分で管理をするというシチュエーションはどうでしょうか。
この場合は、不動産会社に鍵を渡せません。たとえ引っ越し先の住まいが1時間かかる距離だとしても、内覧には対応し続けなければなりません。いつあるかわからない内覧に即対応するのは、とても大変。住みながら探すメリットは、この部分でとても大きいということになるでしょう。
「早く希望価格で売る」ためのデメリット
反対に、居住しながら売却活動をしていくことのデメリットとしては、こんなことが考えられます。
細かいところまで物件をチェックしてもらえない
家は決して安くない買い物。もし自分が買う立場だったら隅々まで内覧したいですよね。「このクローゼットの広さってどんな感じだろう」「こっちの部屋、入っていいのかな?」「この引き出しは、さすがに開けたらまずいかな?」なんて気を使いながらの内覧では、どうしても決断しづらくなります。これではチャンスを逃してしまうことになるかもしれません。
内覧が急に決まる
不動産会社のお客さんは、急に来店することが多いです。予約なし。
不動産会社の方に「いまからお伺いしてもいいですか?」と連絡を受けても「あ、いや、今は用事で外に出ていて…」なんて断ってしまうと、それだけチャンスを逃してしまうわけです。
すぐに立ち退かなくてはいけない
こちらは、契約が決まった後の問題。
一般的な引き渡し期間は、売買契約後2〜3か月が目安なようですが、これは現実にかなり難しい。住み替え先を探すだけでも簡単ではありません。
他にも色々と問題が考えられます。例えば子供のこと。学校行事に向けてせっかく頑張っているのに、突然の「引越し宣言」が親から発動されるわけです。子供のことを考えれば、学期終わりや進級のタイミングなど、心理的に負担の少なそうな時期を見極める必要があります。
また、自治会や子供会。引っ越しを伸ばすことでいろんな役が回ってくることも。一旦引き受けて途中で引っ越すのでは、他の方の負担がかなり増えてしまいます。
空き家にしてから売る場合
「早く希望価格で売る」ためのメリット
物件を細部まで見てもらえる
鍵を不動産会社さんに渡してしうことになるので、買い手に一番いいタイミングで内覧してもらえます。これはものすごく大きなメリットですね。そして、物件の細部までリラックスした状態で見られるので、購入への決断に繋がりやすいです。早く引っ越したい買主だと、最初から空き家物件に絞って探す方もいるくらいです。空き家にすることで、需要の幅をずいぶん広げることができるでしょう。
「早く希望価格で売る」ためのデメリット
余分なお金がかかる
賃貸に引っ越すとすると、賃貸料+家のローン代金の支払いが月々かかってきます。住み替えで新しい物件を購入するのであれば、こちらは二重のローンがかかってくるわけです。どちらにしろ、金銭的に楽になることはないでしょう。
細かく書き出すと、光熱費などもしばらく二重の請求になるわけです。コストをできるだけ押さえたいなら、住みながら内覧者を見つけるのが賢い選択です。
まとめ
繰り返しになりますが、一般的には、家を売却する際は空き家にしてから売るのが「より早く売却できる」と言われています。しかし居住しながらも買主を探すことは可能です。
これも不動産会社の担当者さんの腕と、巡り合わせの運次第でしょうか。
結局、デキる担当者を見つけることが「早く希望価格で売却できる方法」になりますね!